• もっと見る
« メールマガジン | Main
プロフィール

発達わんぱく会さんの画像
カテゴリ
最新記事
<< 2022年08月 >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
最新コメント
吉田一紀(IT担当)
ETIC<ビジネスモデル> (05/08) youhey nasu
1月 子どもの長所を伸ばす! 子育て勉強会のお知らせ (01/11) 岡本かずえ
1月 子どもの長所を伸ばす! 子育て勉強会のお知らせ (01/03) 朝顔大好きおばあ
こっこ 夏の自由研究14 (09/20) 小南 賛
神戸の小児科医の先生 (09/17) 神戸の小児科医
神戸の小児科医の先生 (09/16) 小南 賛
こっこ 夏の自由研究12 (09/16) 朝顔大好きおばあ
こっこ 夏の自由研究12 (09/16) 小南 賛
こっこ 夏の自由研究4 (08/03) 朝顔大好きおばあより
こっこ 夏の自由研究4 (08/03)
リンク
質に対する金銭的インセンティブ [2022年08月05日(Fri)]
理事長の小田です。

福祉サービスの質を向上のために、厚生労働省は様々な施策を導入しています。
その一つが、金銭的インセンティブをもって評価(加算・減算)することで、
事業者がサービスの質を高めるように誘導する方法です。

ドナベディアンのヘルスケアの質の評価モデルによると、以下の3つの側面があります。
構造(ストラクチャー)
過程(プロセス)
成果(アウトカム)
※引用1

わんぱく会が実施してる児童発達支援でいえば、以下のようになります。
構造:児童指導員等加配加算、専門的支援加算、開所時間減算など
過程:特別支援加算、個別サポート加算、自己評価結果等未公表減算など
成果:該当なし

成果(アウトカム)は介護保険制度では早くから導入され、障害福祉サービスにおいても、
就労定着率による基本報酬の上乗せや、就労移行支援体制加算などがあります。
しかし、児童発達支援など障害児通所支援には、成果による報酬上の評価はありません。
子どもの発達支援における成果を、計測することが難しいためです。
仮に数値化できたとしても、その変化が支援によるものなのか要因の特定が難しく、
また成果は数年後(あるいは数十年後)に大人になってから初めてわかるものとも言えます。

※引用1「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」143−144ページ 
小田(笑う).jpg
「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」第3章 第3節 7
資金調達としての寄付 [2022年07月26日(Tue)]
理事長の小田です。

事業の基本は、計画→資金調達→投資→事業活動→資金回収→再投資です。
まず資金ありきであるため、新たに福祉サービスを始めようと思うと、
何らかの形で、資金調達の必要があります。

自己資金以外の資金調達の方法は、福祉サービスでは融資と公費が一般的です。
融資は、日本政策金融公庫と福祉医療機構が低金利で長期の融資に応じてくれます。
公費は、補助金や交付金などで、国や自治体がいくつかの形で用意しています。
※引用1

わんぱく会も公費を使った資金調達を複数回行いました。返さなくていいお金は
大変ありがたいです。しかし、申し込み時期が決まっている、決定まで時間がかかる
上にぎりぎりにならないと確定しない、書類がとても多い、資金使途が厳格に決まって
いるなど、融通が利かず使い勝手がよくないと感じました。

福祉サービスならではの資金調達に、寄付があります。
寄付者に対する寄付税制が整い、クラウドファンディングのポータルサイトも充実し
つつあり、寄付者のすそ野が広がっていることを感じます。

しかし、寄付をお願いすることに抵抗のある経営者は多いのではないでしょうか。
自分が働いて受益者を幸せにするので何ら後ろめたいことは無いのですが、
寄付頂いたお金がまわりまわって自分の給与になると思うと、違和感につながるのでしょう。

しかし寄付には、こうあって欲しいと願う未来を一緒に作るという意味合いがあります。
わんぱく会であれば、将来全ての子どもがわんぱくにのびのびと成長できるような社会に
したいと思って活動をしており、同じ未来を志向する人たちに寄付して頂いています。
未来の子どもたちのために、私たちは時間を、寄付者はお金を出し合って、共に活動を
続けていくのです。

※引用1「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」169−172ページ 
とんぼときのこ.jpg
「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」第3章 第5節 2
離職理由とライフワークバランス [2022年07月14日(Thu)]
理事長の小田です。

2019年の介護労働実態調査によると、辞めた理由は以下の通りです。
女性
1位:結婚・出産・妊娠・育児
2位:職場の人間関係に問題があった
3位:法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があった
4位:他に良い仕事・職場があった

男性
1位:自分の将来の見込みが立たなかったため
2位:職場の人間関係に問題があった
3位:法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があった
4位:他に良い仕事・職場があった

女性の理由1位「結婚・出産・妊娠・育児」ばかりか、男性の理由1位「自分の将来の見込みが立たなかったため」は、結婚や出産を意識してライフプランを見直すタイミングが離職につながるのだと思われます。

政府は育児・介護休業法を幾度も改正することで、生活と仕事の調和のとれた就業環境整備に取り組んでいます。また処遇改善加算を重層的に配備することで、キャリアパスに連動した給与体系の整備を後押ししています。※引用1

わんぱく会は、社会保障制度の中での限られた報酬の分配を、役職者に比較的厚くする方針を取っています。また社会保障制度以外の事業を行うことで、職員のキャリアパスの選択肢を増やし、またキャリアに見合った給与を実現できるように取り組んでいます。職員一人ひとりの働き方に合わせることで、永く働ける職場の実現を目指しています。

※引用1「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」220−222ページ 
小田(手を組んで大きく笑う).jpg
「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」第4章 第3節 2
多様な働き方 [2022年07月12日(Tue)]
理事長の小田です。

厚生労働省は2007年に「社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な方針(新人材確保指針)」を公表し、人材確保の方策として以下の5つを明示しました。
1.労働環境の整備の推進等
2.キャリアアップの仕組みの構築
3.福祉・介護サービスの周知・理解
4.潜在的有資格者等の参入の促進等
5.多様な人材の参入・参画の促進

中でも「5.多様な人材」に関しては、昨今のライフワークバランスの観点から、多様な雇用形態を取り入れることが人材確保に有用とされています。
その際には、2018年のパートタイム有期雇用労働法の改正に合わせて告示された「同一労働同一賃金ガイドライン」に基づいた運用に注意する必要があります。※引用1

福祉サービスは人材がすべてです。多様な働き方を認めることが、採用力向上と組織強化につながります。

発達わんぱく会は、職員のうち半数は正社員で、半数は契約社員(パートタイムなど)です。また正社員のうち半数は、短時間正社員です。短時間正社員は、育児・介護や、大学院等で勉強などを理由に、週32時間を勤務する正社員です。職員一人ひとりの生活やキャリアにあった多様な働き方を可能にすることで、理念に共感する優秀な人材が永く働くことを実現しようと取り組んでいます。

※引用1「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」193−195ページ 
木とミノムシ.jpg
「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」第4章 第1節 2
最新テクノロジーの導入 [2022年06月29日(Wed)]
理事長の小田です。

AI/IoT/ビッグデータ/ロボット/5Gなどのテクノロジーの進展は、福祉サービスに多大な恩恵を寄与しつつあります。
データヘルス改革推進本部が2017年に厚労省内に設置され、データを有機的に連結可能にするICT環境の整備や保健医療データプラットフォームの構築が推進されています。科学的裏づけに基づく介護を目指し、VISITやCHASEといった介護保険総合データベースの運用がスタートしています。※引用1

こころとことばの教室こっこでも、ZOOMを活用したリモート支援を実施しています。
https://deco-boco.jp/projects/view/32/report_view/476
https://www.facebook.com/watch/?v=643929872871797
デバイスとネットワーク環境が各家庭に整っている現在だからこそ実現できる支援です。

未来の社会を想像するために、一冊の小説をご紹介します。
「本心」(平野啓一郎2021年)です。AI/VR技術によって既に亡くなった人物がVF(ヴァーチャル・フィギュア)として再生され、成長して福祉サービスの仕事をする姿が描かれています。

私たちの一人ひとりが豊かに生きるために、福祉サービスにも最新テクノロジーを導入してDXを推進することが求められています。

※引用1「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」153−155ページ 
小田(手を組んで話す).jpg
「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」第3章 第4節 2
個人情報の第三者提供 [2022年06月24日(Fri)]
理事長の小田です。

効果的で効率的な福祉サービスのためには、個人情報の積極的な活用が必要です。利用者の今までの生活歴や家族状況、今の健康状態や支援状況、今後の希望や思いなど、多くの情報を集めて分析し、それを組織内のスタッフが適切に共有することで、質の高い支援を提供できる可能性が高まります。
しかしそれらの個人情報は機密性の高い要配慮情報であるため、外部に漏洩すると大問題となります。※引用1

個人情報の漏洩を恐れ、個人情報保護法に抵触することを必要以上に恐れることは、支援機関同士の組織間連携がなされずに、利用者の不利益につながります。例えば、1歳半健診で保健師が子どもの発達に支援の必要性を感じたとしても、その情報を保健師から同じ庁内の他の部署(子育て支援や障害福祉など)に共有することは稀です。それは発達支援の開始が遅れることにつながります。

しかし、個人情報保護法を見ると、第二十七条であらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供することを禁止していますが、例外として「児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき」を認めています。

社会保障審議会障害者部会の2022年6月13日付け報告書には、障害児の相談支援等について以下のように書かれています。「(自立支援)協議会の機能強化と活性化に向けて、個別の課題から地域の課題を抽出し、解決を図る機能を促進するため、守秘義務規定を設けるべきである。」

発達の支援が必要な子どもに、できるだけ早く支援を届けるためには、行政の各部署を含めた支援機関が連携をし、守秘義務を前提として個人情報を適切に共有できる体制を整えることが不可欠と考えます。

※引用1「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」155−159ページ 
小田(うなづく).jpg
「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」第3章 第4節 4
苦情解決体制 [2022年06月20日(Mon)]
理事長の小田です。

1990年社会福祉事業法(現社会福祉法)改正により「福祉サービス」という言葉が登場し、「組織中心」から「顧客中心」への変化が明確になりました。その後の社会福祉基礎構造改革を経て、利用者がサービスを自由に選択できる制度に変容してきました。

利用者は事業者に対して、支援を受ける上で気なる点を自由に質問し、自分の希望を意見して、改善されないようであれば改善の要望を上げ、万が一不利益を被った場合には責任を追及できることを当然の権利として認められています。

事業者は、利用者の質問・意見・要望・追求(これらをまとめて「苦情」と呼ぶ)を受け付けて、解決のために努力することを義務付けられています。
※引用1

発達わんぱく会では、「苦情」を「お客様からの贈り物」と捉えています。「苦情」はサービス改善するための有益な情報であり、満足度を高めるチャンスとして、積極的に「苦情」を受け付けています。苦情受付窓口の一つとして、外部組織に依頼して第三者委員を設置しています。障害児通所支援においては第三者委員の設置は任意ということもあり、ミドルマン株式会社の第三者委員オンラインというサービスを利用して、専門性が高く、第三者性の高い苦情受付窓口を用意しています。
https://www.dai3shaiin.online/client-3

※引用1「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」132−136ページ 
小田(おもちゃと語る).jpg
「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」第3章 第3節 5
福祉サービスの理念 [2022年06月13日(Mon)]
理事長の小田です。

福祉サービスは利用者の幸せの量を増やすために、利用者の生命や生活に密着してサービス提供します。社会福祉法の第一条(目的)にも「福祉サービスの利用者の利益の保護及び地域における社会福祉の推進を図るとともに<中略>社会福祉の増進に資することを目的とする」とあります。

社会福祉(well-being)の増進を実現するためには、福祉サービスを提供する現場の一人ひとりが、いま自分が何をするべきかを常に考え、判断して行動することが必要になります。その実現ためには、福祉サービスを提供する組織は「理念」を明確にし、組織に所属する全てのスタッフが「理念」を理解して実践することが不可欠です。

「理念」とは、以下のように説明できます。※引用1
組織のよりどころとなる基本的な方針・価値観
組織の存在意義・ミッション・社会的役割
役職員のあるべき規範を示す

発達障害の早期発見・早期療育に取り組む発達わんぱく会は、経営者の思いを明文化するものが「理念」だと考え、2010年の設立総会において以下を「理念」として掲げました。

「発達障害のある子どもが、コミュニケーションの力を身につけ、長所を伸ばし、
地域のなかで自分らしく生きていけるよう、家族、地域、行政のみんなで支援する。」

今まで実践してきて、「理念」を大切してきたことのメリットは、以下の通りです。
・経営者自身が、自らを深く見つめなおす機会を確保できる。
・経営者の思いを、スタッフと共有できる。
・経営者にとってもスタッフにとっても、意思決定の判断基準となる。
・外部にも、法人の思いをスタッフが自らの言葉で伝えられる。

社内向けに理念研修を毎年行い、理事長である私が自らの言葉で「理念」を全てのスタッフと共有しています。

※引用1「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」118−119ページ 
小田(おもちゃを説明する).jpg
「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」第3章 第3節 2