質に対する金銭的インセンティブ [2022年08月05日(Fri)]
理事長の小田です。
福祉サービスの質を向上のために、厚生労働省は様々な施策を導入しています。 その一つが、金銭的インセンティブをもって評価(加算・減算)することで、 事業者がサービスの質を高めるように誘導する方法です。 ドナベディアンのヘルスケアの質の評価モデルによると、以下の3つの側面があります。 構造(ストラクチャー) 過程(プロセス) 成果(アウトカム) ※引用1 わんぱく会が実施してる児童発達支援でいえば、以下のようになります。 構造:児童指導員等加配加算、専門的支援加算、開所時間減算など 過程:特別支援加算、個別サポート加算、自己評価結果等未公表減算など 成果:該当なし 成果(アウトカム)は介護保険制度では早くから導入され、障害福祉サービスにおいても、 就労定着率による基本報酬の上乗せや、就労移行支援体制加算などがあります。 しかし、児童発達支援など障害児通所支援には、成果による報酬上の評価はありません。 子どもの発達支援における成果を、計測することが難しいためです。 仮に数値化できたとしても、その変化が支援によるものなのか要因の特定が難しく、 また成果は数年後(あるいは数十年後)に大人になってから初めてわかるものとも言えます。 ※引用1「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」143−144ページ ![]() 「最新 社会福祉士養成講座(1)福祉サービスの組織と経営」第3章 第3節 7 |